
2025年4月25日
日本株と米国株~過去30年の株価の推移は~
ここで、米国株と日本株のパフォーマンスを比較してみましょう。
成長著しい米国株ですが、日本株と比較することでどのくらい伸びているのかが明確になります。
代表的な株価指数を比較
まずは米国を代表する株価指数の一つ、「S&P500指数」と日本を代表する株価指数の一つ「TOPIX」の推移を比較します。

QUICKのデータをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
1995年2月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
見ての通り、パフォーマンスの差は歴然です。
長期的にS&P500指数のパフォーマンスがTOPIXを上回っています。
S&P500指数は、30年で約12倍成長しており、今後の成長も期待されます。
同業種の銘柄を比較
続いて、米国と日本の同業種銘柄を比較しましょう。
今回は、下記の11業種の代表的な銘柄の20年間の株価を比較します。
業種 |
市場 |
銘柄名(コード) |
上昇率 |
電子機器 |
米国 |
Apple(AAPL) |
+12,531% |
日本 |
ソニーG(6758) |
+401% |
ネット小売 |
米国 |
Amazon.Com(AMZN) |
+9,272% |
日本 |
楽天G(4755) |
+6% |
検索大手 |
米国 |
Alphabet A(GOOGL) |
+2,050% |
日本 |
LINEヤフー(4689) |
-24% |
半導体製造装置 |
米国 |
AppliedMat(AMAT) |
+832% |
日本 |
東エレク(8035) |
+1,001% |
外食 |
米国 |
McDonalds(MCD) |
+821% |
日本 |
マクドナルド(2702) |
+184% |
銀行 |
米国 |
JPMorgan Chase(JPM) |
+680% |
日本 |
三菱UFJ(8306) |
+28% |
航空機 |
米国 |
Lockheed Martin(LMT) |
+638% |
日本 |
三菱重(7011) |
+394% |
小売大手 |
米国 |
Walmart(WMT) |
+575% |
日本 |
7&I-HD(3382) |
+71% |
通信大手 |
米国 |
AT&T(T) |
+51% |
日本 |
NTT(9432) |
+161% |
自動車 |
米国 |
GM(GM) |
+61% |
日本 |
トヨタ(7203) |
+159% |
医薬品 |
米国 |
Pfizer(PFE) |
+12% |
日本 |
武田(4502) |
-36% |
- ※比較可能な7&I-HD上場月の2005年9月を起点として~2025年2月までの約20年抽出
- ※上昇率の大きい業種順に表示
- ※業種内で上昇率の大きいものをピンクの網掛け
電子機器:Apple(AAPL) VS ソニーG(6758)

マーケットデータをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
電子機器業界の代表銘柄として、米国の「Apple」と日本の「ソニーグループ」の株価推移を比較します。過去20年間で、Appleの株価は驚異的な12,531%の上昇を見せており、圧倒的な成長を遂げています。一方、ソニーグループも401%の上昇を記録していますが、Appleの成長には及びません。
ネット小売:Amazon.Com(AMZN) VS 楽天G(4755)

マーケットデータをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
ネット小売業界では、米国の「Amazon.com」と日本の「楽天グループ」の株価推移を比較します。Amazon.comは9,272%の上昇を見せ、ネット小売業界のリーダーとしての地位を確立しています。対照的に、楽天グループの株価上昇率は6%にとどまっており、成長の差が顕著です。
検索大手:Alphabet A(GOOGL) VS LINEヤフー(4689)

マーケットデータをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
検索大手の比較では、米国の「Alphabet A」と日本の「LINEヤフー」の株価推移を見ていきます。Alphabet
Aは2,050%の上昇を記録し、検索エンジン市場での強さを示しています。一方、LINEヤフーは24%の下落を見せており、厳しい状況が続いています。
半導体製造装置:AppliedMat(AMAT) VS 東エレク(8035)

マーケットデータをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
半導体製造装置業界では、米国の「Applied Materials」と日本の「東京エレクトロン」の株価推移を比較します。Applied
Materialsは832%の上昇を見せており、東京エレクトロンも1,001%の上昇を記録しています。両社ともに堅調な成長を遂げていますが、東京エレクトロンの上昇率がやや上回っています。
外食:McDonalds(MCD) VS マクドナルド(2702)

マーケットデータをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
外食業界の代表銘柄として、米国の「McDonald's」と日本の「日本マクドナルドホールディングス」の株価推移を比較します。McDonald'sは821%の上昇を見せており、日本マクドナルドホールディングスも184%の上昇を記録していますが、米国の成長率には及びません。
銀行:JPMorgan Chase(JPM) VS 三菱UFJ(8306)

マーケットデータをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
銀行業界では、米国の「JPMorgan Chase」と日本の「三菱UFJフィナンシャル・グループ」の株価推移を比較します。JPMorgan
Chaseは680%の上昇を見せており、三菱UFJフィナンシャル・グループは28%の上昇にとどまっています。米国の銀行業界の成長が際立っています。
航空機:Lockheed Martin(LMT) VS 三菱重(7011)

マーケットデータをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
航空機業界の代表銘柄として、米国の「Lockheed Martin」と日本の「三菱重工業」の株価推移を比較します。Lockheed
Martinは638%の上昇を見せており、三菱重工業も394%の上昇を記録していますが、米国の成長率が上回っています。
小売大手:Walmart(WMT) VS 7&I-HD(3382)

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2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
小売大手の比較では、米国の「Walmart」と日本の「セブン&アイ・ホールディングス」の株価推移を見ていきます。Walmartは575%の上昇を見せており、セブン&アイ・ホールディングスは71%の上昇にとどまっています。米国の小売業界の成長が顕著です。
通信大手:AT&T(T) VS NTT(9432)

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2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
通信大手の代表銘柄として、米国の「AT&T」と日本の「NTT」の株価推移を比較します。AT&Tは51%の上昇を見せており、NTTは161%の上昇を記録しています。日本の通信業界の成長が目立ちます。
自動車:GM(GM) VS トヨタ(7203)

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2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
自動車業界の比較では、米国の「General Motors」と日本の「トヨタ自動車」の株価推移を見ていきます。General
Motorsは61%の上昇を見せており、トヨタ自動車は159%の上昇を記録しています。日本の自動車業界の成長が際立っています。
医薬品:Pfizer(PFE) VS 武田(4502)

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2005年9月終値を100としてそれぞれ指数化
2025年2月終値まで表示
医薬品業界の代表銘柄として、米国の「Pfizer」と日本の「武田薬品工業」の株価推移を比較します。Pfizerは12%の上昇を見せており、武田薬品工業は36%の下落を記録しています。米国の医薬品業界の成長が目立ちます。
約30年前の世界時価総額ランキングと現在のランキング
世界の株式時価総額ランキングは36年前の1989年(平成元年)のランキングと比べて、どう変化しているのでしょうか。
ここで改めてランキングを見比べてみましょう。
1989年
|
企業名 |
株式時価総額 |
国名 |
1 |
NTT |
1638億ドル |
日本 |
2 |
日本興業銀行 |
715億ドル |
日本 |
3 |
住友銀行 |
695億ドル |
日本 |
4 |
富士銀行 |
670億ドル |
日本 |
5 |
第一勧業銀行 |
660億ドル |
日本 |
6 |
IBM |
646億ドル |
米国 |
7 |
三菱銀行 |
592億ドル |
日本 |
8 |
エクソン |
549億ドル |
米国 |
9 |
東京電力 |
544億ドル |
日本 |
10 |
ロイヤル・ダッチ・シェル |
543億ドル |
英国 |
出所:ダイヤモンド社 昭和という「レガシー」を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る
(2018年8月20日)
※データをもとに三菱UFJ eスマート証券が作成
2025年3月28日終値時点
1989年のランキングを見ると、トップ10の中に日本の企業が7社もランクインしており、しかも上位5社を日本企業が独占。
米国の企業でランクインしているのは、6位のIBMと10位のロイヤル・ダッチ・シェルのみです。
当時の日本経済はバブルの絶頂期にあり、それを象徴するランキングになっています。
ところが、この36年間で状況は一変しました。
今や立場は逆転し、トップ10のほとんどを米国企業が占めており、日本企業は1社もランクインしていません。
36年間で米国の企業はすさまじい成長を遂げており、日米の株価格差はもはや埋めようがないほどに広がっています。
今後も米国株式の成長には期待が持てるかもしれません。