FXのコスト=スプレッドを斬る!そしてauカブコムのFXのスプレッドは…? FXのコスト=スプレッドを斬る!そしてauカブコムのFXのスプレッドは…?

FXのコスト=スプレッドを斬る!そしてauカブコムのFXのスプレッドは…?

手数料じゃないのに「ベストプライス宣言!」なのか…?

信用取引の手数料撤廃や、投資信託の購入手数料撤廃(2020年1月14日~)など、 2019年末から世間をお騒がせしているauカブコム証券の「ベストプライス宣言!」ですが、実はその第1弾はFX(外国為替証拠金取引)のスプレッド縮小でした。第1弾だけ、実は「手数料」ではなく「スプレッド」なのです。

世間の証券/FX会社がこぞって「スプレッド縮小」を実施している昨今ですから、
「スプレッドが縮小されると、なんとなく得する感じがする!」
という事までは判っていたとしても、
「でもスプレッドってそもそも何なの? 実際なぜ狭い方がいいの?」
という疑問をお持ちの方も多いと思います。
FX自体の初心者向け解説であれば、カブヨムコラムの[初心者流FX投資法]をお読みいただくとよくお判りかと思います。この記事では「FXの取引コスト」であると言われるスプレッドの構造を徹底的に解説してまいります。そして最後には「auカブコム証券では以前に比べてどれくらいオトクなスプレッドになったのか」まで迫っていきましょう。

そもそもFXのスプレッドはなぜ、狭い方がいいのか。

さて、まず前提です。店頭取引(OTC)のFXにおいては、「取引手数料」を2000年代から無料としている証券/FX会社が多く、当社の主力FXであり店頭取引である「シストレFX」においても、今も昔も取引手数料は無料です。なので、
「FXってもともと取引コストが無いのではないか…?」
とお考えの方も多いと思います。でもこれは、違います。

大多数のFXには必ず、売値と買値の二つのレートが存在します。そして取引手数料が無料となっている代わりに、売値と買値が常に異なります。投資家は、全く同時期に取引したとしても、売値より高い値段で買い、買値より安い値段で売るしかないように値段(レート)が設定されているのです。そしてこの「売値と買値の差」こそが「スプレッド」と言われています。
つまりこの売値と買値の差が、
「取引コスト=手数料の代わり」
となっているのです。

○当社「シストレFX」のユーロ/円取引画面①

当社「シストレFX」のユーロ/円取引画面①

※2020年1月6日13:10頃・実際にレートをクリック/タッチすると売買する事ができる。

上記は実際の取引画面です。繰り返しですが大多数の証券/FX会社で原則的に同じ構造ですが、FXの買値(ASK)は高く設定され、売値(BID)は安く設定されています。この買値(ASK)と売値(BID)の差が、画面中央にSP(=スプレッド)として書かれています。このユーロ/円の例ですと、0.4銭=0.004円が、スプレッドとなります。
この差(=スプレッド)は一時的に拡がる事はありますが、広告等で提示されている標準スプレッド以下へと更に狭くなることは原則的にはありません。ましては逆転する事はほぼありえないと言ってよいでしょう。なぜなら、証券/FX会社は、このスプレッドから利益を得ているからです。

例えば、上記画面(2020年1月6日13時頃)が表示された時期に、ユーロ/円において1万ユーロを買って売る(買い新規を建てて、決済で売り戻す)取引をしたと考えましょう。
この時にユーロ/円を買いたい場合は、「ASKレートで買うことしかできない」ようになっています。つまり120.633円、これがお客様の買値になります。

○当社「シストレFX」のユーロ/円取引画面②

当社「シストレFX」のユーロ/円取引画面②

※2020年1月6日13:18頃

そして時間が少し経ち、ユーロ/円レートが少し上がったため、買ったポジションを決済(売り戻す)したとしましょう。その場合は「BIDレートで売ることしかできない」ようになっています。つまり120.649円、これがお客様の売値になります。
結果、120.649円-120.633円=0.016円、がお客様の利益となります。1万ユーロであれば僅か数分で160円の利益が出たことになります。
しかしこの160円の利益というのは、既にスプレッドという取引コストを差し引かれた後の純利益である事を覚えておきましょう。実際、買値(ASK)の方が常に高いわけで、仮に
「買値(ASK)で買って買値(ASK)で売り戻す」ことができたとしたら、200円の利益が出たわけです。実際には絶対できませんが…。

○スプレッドのあるFX取引の模式図

スプレッドのあるFX取引の模式図

つまり200円-160円=40円、これこそがお客様が「取引コスト」としてトレードと関係なく徴取されたことになります。さらに、これはレートが微動だにしないイーブンの取引時であっても、はたまた損切りの時であっても、必ず徴取されてしまうものです。特に損切りの時は、損失額にプラスして取られますので、辛いとお感じになられる場合も多いかと思います。

FXのスプレッドは、人気のあるユーロ/円の1万通貨の取引であっても、利益/損失に関わらず標準スプレッド提示時では40円が必ず取られてしまいます。
なのでここでの結論としましては、
「スプレッドは狭ければ狭い方が良い」
という事になるのです。

どれだけオトクになった?auカブコムの「FX取引コスト」徹底検証

昨年11月にauカブコム証券が、主力FXである「シストレFX」の主要通貨ペアスプレッドを業界最低水準(※1)にしたとき、「ベストプライス宣言!」として大々的に打ち出した意味がお分かりになっていただけたのではないでしょうか。業界最低水準(※1)としたのはスプレッド、つまり実質上の手数料に相当する取引コストだったのです。
※1:原則固定・例外有り・大口取引は対象外

ではそのスプレッドは今回、一体どれくらい低くなったのでしょうか。

○2019年11月のシストレFXスプレッド縮小の概要

通貨ペア名 変更前(※2) 変更後(※2) OFF率
米ドル/円 0.3銭 0.2銭 33%OFF
ユーロ/円 1.0銭 0.4銭 60%OFF
ユーロ/ドル 0.8pips 0.2pips 75%OFF
ポンド/円 1.8銭 0.7銭 61%OFF
ポンド/ドル 1.8pips 0.7pips 61%OFF
豪ドル/円 1.2銭 0.4銭 66%OFF

※2:原則固定・例外有り・大口取引は対象外。変更前と変更後は1,000通貨単位~100万通貨単位までの取引時のスプレッドとなります。また、スプレッド適用時間はAM9:00から翌日AM4:00となります。AM4:00からAM9:00は表示スプレッドの適用外となり、スプレッドが拡大する可能性があります。

OFF率を見ていただければお分かりの通り、以前に比べて格段に低くなっている事がお判りになっていただけるかと思います。先ほどのユーロ/円1万ユーロ取引の例ですと、元々100円掛かっていた取引コストが、40円で済むことになります。当社で最も取引が多い米ドル/円であれば1万ドルの取引で30円が20円で済み、今まさに英国EU離脱問題を受けて当社でも人気の高いポンド/円であれば、180円が70円で済むことになります。

180円が70円…つまり差額110円…。これは前述のBrexit問題を受けて「値動きが読みやすい」と人気のポンド/円の数字ですが、ちなみに1分間の値幅(値が動いた幅=高値と安値の差)は、直近2020年1月3日(営業日1日間)の平均で0.032円程でした。今回のスプレッド縮小分は、0.011円分ですので、1分間の平均値幅の約34%をも占める分が、オトクになったという事になります。1万通貨だと…、なんと損益にして110円分です。
FXでは建玉保持期間が数秒~数分間といった「スキャルピング」という取引手法が隆盛を極めるほどに、短い取引が主流とも言われておりますので、1分間の平均値幅の3分の1以上を占めるスプレッド縮小は多くの方が大きなオトク感を得られるものと思います。逆に言えば、約34%分、値動きを待たなくても儲けられるようになった、という事です。
これが1時間の平均値幅(集計期間2019年12月1日~31日)になると、0.226円と格段に幅広くなりますが、それでも約5%を占める事となります。時間単位で取引を完結させる手法は、FXの世界でデイトレードなどと言われますが、デイトレードでも5%分のウエイトを占めるわけなので、これもそれなりのオトク感を得られるはずです。

まとめです。ここで判ったことは二つです。
「auカブコム証券では、最大75%OFFのスプレッド縮小=FX取引コスト削減を行った」
「そもそもFXのスプレッド縮小は、短期の取引になればなるほど、オトク感を得られる。」
という事ですね。以後、お見知りおきを。

おわり

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