SDGsとは？投資の世界でも注目が集まる？

執筆者　石川英彦

SDGsってナニ？

SDGs（エス・ディー・ジーズ）とは、Sustainable（S：持続可能な）Development（D：開発）Goals（Gs：目標）のことで、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための世界共通の目標」です。
2030年までに17の目標と169のターゲット達成により、世界が直面する貧困、環境対策など国際的な社会問題を解決してよりよい社会を目指そうというものです。

SDGsは、飢餓や貧困への世界的な取り組みとして2000年にスタートしたミレニアムの開発目標（MDGs）を継ぐものです。
よって17の目標には、MDGsをベースに、地球環境、経済、消費、健康などの新たな分野が課題として盛り込まれています。
SDGsは通称「グローバル・ゴールズ」とも呼ばれ、飢餓や貧困を完全に終わらせて地球環境を保護し、全人類にとって持続可能で平和で豊かな地球にするという目標達成が世界的に求められています。

＜MDGsとSDGsのゴール＞

MDGs8の目標
1.極度の貧困と飢餓の撲滅
2.初等教育の完全普及の達成
3.ジェンダー平等推進と女性の地位向上
4.乳幼児死亡率の削減
5.妊産婦の健康の改善
6.HIV／エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
7.環境の持続可能性確保
8.開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

SDGs17の目標
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダーを平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任、つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさも守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

画像：国連広報センター（SDGsポスター（17のアイコン 日本語版））

SDGsとESG関連投資はこれからのトレンド

2006年、当時の国連アナン事務総長が機関投資家に責任投資原則（PRI：Principles for Responsible Investment）を提唱したことで、投資の意思決定プロセスにESGの観点を取り入れるべきであるという世界的な風潮が生まれました。
ESG投資とは環境（Environment）、社会（Social）、ガバナンス（Governance）という3つの観点から、その課題への取組みや成果に着目して企業の成長性を評価して投資することです。

SDGsは民間企業の取組みなくして実現しない課題であり、企業のESG課題への取り組みや投資家のESG投資を加速させました。

その結果、SDGsへの取組みやESG課題への取組みで企業が評価されることが当たり前になってきていて、少額から投資ができる投資信託の商品にもSDGs、ESG関連商品が多く見られるようになりました。

「SDGs」でファンド検索をした結果
（auカブコム証券ウェブサイトより。
2021年6月28日現在）

ニッセイＳＤＧｓグローバルセレクトファンド（年２回決算型・為替ヘッジあり）
ニッセイＳＤＧｓグローバルセレクトファンド（資産成長型・為替ヘッジあり）
ニッセイＳＤＧｓグローバルセレクトファンド（年２回決算型・為替ヘッジなし）
グローバルＳＤＧｓ株式ファンド
ニッセイＳＤＧｓグローバルセレクトファンド（資産成長型・為替ヘッジなし）
東京海上・グローバルＳＤＧｓ株式ファンド

AIや5Gなど技術革新に関連する企業への投資に加え、SDGs、ESGを切り口とした企業への投資もこれからの時代のトレンドといえるでしょう。

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